第140回(2004年4月3日)

地下鉄みなとみらい線

     今年の2月に地下鉄みなとみらい線が開通した。

この地下鉄は横浜駅からJRと並行して海側を通り、元町・中華街に達するもので、約4qを7分で結んでいる。
 この地下鉄の開通により、横浜のみなとみらい地区や大桟橋、山下公園はとても便利になった。

渋谷から東急線が乗り入れているので、渋谷から中華街まで特急で35分というのもうたい文句である。

 横浜の市営地下鉄では優先席を全廃したのも最近の話題である。

 地下鉄に限らず、近郊の私鉄もJRも老人や身障者、妊婦などのためにどこも優先席を設けているが、横浜地下鉄はこの優先席を廃止したのである。
 横浜地下鉄は弱者に対して優しくないのかというと、そうではなく、特別の優先席をなくし、「すべての席を優先席にしますので老人や妊婦・体の不自由な方には席を譲って下さい」と宣言した。

 先日、新しい地下鉄に初めて乗ってみた。

横浜駅からみなとみらい駅に行こうとしたのだが、みなとみらい駅を通り越して終点の元町・中華街駅まで行ってしまった。

地下鉄は全部の駅に停まるものと思いこんでいたところ、乗った電車が特急だったので最初の高島駅を通過し、最初に止まったのがみなとみらい駅だった。
ここで降りれば良かったものを、この駅を高島駅と勘違いして乗り越してしまい、次は終点の元町・中華街駅だった。

終点から戻って、みなとみらい駅についたが、横浜から3分ほどで着くところが20分近くもかかってしまった。
 これまで乗った地下鉄はどの列車も各駅に停まり、駅を通過することはないと思っていたのに、地下鉄に特急があって、停まらない駅があるとは知らなかった。

 地下鉄では優先席を全廃し、全席が優先席になったことも盛んにPRしていた。
 私の乗った電車はかなり空席があって、席を譲るという場面はなかったが、満席だとどのように感じるだろうか。

 私は今まで優先席の近くを避けるようにしてきた。
優先席の前に立っていて、席を譲られるのは年寄り臭くていやだし、優先席に座るのも気が引けるのである。

全席が優先席になると、坐っても立っても落ち着かない気分になるかも知れない。

(イラストは横浜地下鉄の表示)